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9月27日の朝、秋雨が細かく降り続く中、山東省臨沂市の王羲之旧居南門前には、午前8時を待たずして雨傘をさした人々の姿が相次いで現れた。参加者の中には白髪の高齢者、若い学生、さらには子供を連れた親たちもおり、年齢層や背景は多様だった。
雨で靴の甲が濡れることもあったが、彼らの意気込みは絲毫も削がれず、「翰墨薪传・书法寻根之旅」(筆墨の遺産を伝え、書道の根源を探求する旅)と名付けられた文化イベントへの参加を待ちわびていた。これは単なる研修旅行や観光体験ではなく、千年の時を超えた書道の伝統との深い約束を履行するものだった。
近年、王羲之旧居は「深層的な融合、全方位的なサービス、立体的な宣伝」を基本方針として取り組みを進め、優れた伝統文化の創造的転換と革新的発展を推進している。具体的には、書道体験ワークショップの開設、伝統建築の修復と活用、デジタル技術を活用した文化展示の充実など、文旅(文化・観光)シーンを多様化させ、観光客の体験価値を向上させてきた。
こうした努力が実を結び、2024年の王羲之旧居の観光客数は126万人に達し、前年比156%の大幅増加となり、観光総収入も627万元余りを記録し、同67%増加した。これらの数字は、伝統文化が文旅消費をけん引し、地域の文化産業発展に新たなエネルギーを注入していることを生き生きと示している。
编辑:杜凤蕾